テスター・アダプター

本ページ開設。(2006/05/11)
方式比較、校正手順を追加。(2006/05/15)
参考文献、トランジスタ増幅型交流電圧計の暫定回路図掲載。(2006/09/16)
参考文献と方式の詳細を「自作計測回路- 交流電圧測定」のページに移動。(2016/03/12)
製作方針変更。(2024/08/05)
テスター・アダプタ1号機の製作を記載。(2024/08/05)

1. 概要

アナログ・テスターに接続して交流電圧を測定するための、テスター・アダプターを製作します。
もともと、テスターには交流電圧を測定する機能がありますが、
ここでは、アナログ・テスターでは測定出来ないようなmVオーダーの
微弱な交流電圧や、高周波電圧を測定するためのアダプターを製作します。


2. 方式検討

1. 案5題のブロック図



2. 方式比較

案	方　式	長　所	短　所
1	整流型	・回路が簡単(^^; ・ダイオードに高耐圧のものを使用すれば 　比較的高電圧まで使用できる。	・ダイオードの順方向電圧降下が誤差要因となる。 　特に信号が小さいとき誤差が大きくなる。 ・測定回路に測定電流が流れるので、 　高い周波数では使用できない。 ・測定感度はテスターの感度で決まる。 　アナログ式の場合、mVレベルの測定は難しい。
2	ACプローブ型	・周波数特性が良好 (ダイオードのスイッチング特性で決まる)	・ダイオードの順方向電圧降下が誤差要因となる。 　特に信号が小さいとき誤差が大きくなる。 ・測定感度はテスターの感度で決まる。 　測定電圧が小さい場合は、ダイオードでの 　誤差補正のため校正が必要。
3	ACプローブ ＋直流増幅器	・周波数特性が良好 　(ダイオードのスイッチング特性で決まる) ・増幅回路があるため、感度は良い。 　校正すればmVレベルの信号も測定出来る。	・ダイオードの順方向電圧降下が誤差要因となる。 　特に信号が小さいとき誤差が大きくなるため、 　ダイオードでの誤差補正のため校正が必要 ・直流増幅のため±の電源が必要
4	広帯域増幅 ＋ダイオード検波	・増幅回路があるため、感度は良い。 ・広帯域増幅器で信号を増幅するので、 　ダイオードの誤差を小さく出来る(?)	・周波数特性は増幅回路で決まる。 ・増幅器は測定帯域内でフラットな特性が必要。 ・絶対値型よりはダイオードでの誤差が大きい ・簡単な増幅回路の場合、増幅度の合せ込み 　のため校正が必要(?)
5	絶対値回路型	・整流回路が理想的となり、誤差が小さい ・校正の必要がない(?)	・絶対値回路に使用する演算増幅器の周波数 　特性で使用周波数が押さえられる。 ・直流増幅のため±の電源が必要。



3. 製作方針
• 案1は、テスターの交流電圧測定機能そのものなので、アダプターにする
  意義が少ないため、ここでの製作からは外します。
• 簡単な回路から始めて、次第に難易度の高いものを何台か製作する。
  演算増幅器(オペアンプ)を使用することを前提とした方式である、
  案3と案5は優先度を下げます。
  (実際は、オペアンプを使用した方が簡単かもしれませんが・・・) (^^;
  また、案2と案4を比較すると、明らかに案2の方が簡単です。
  以上の検討より、
  
  案2　→　案4　→　案3 または　案5
  
  の順に製作することを検討します。
  
  
• 最初は低周波用を製作します。
この場合、mVオーダーの電圧レベルの測定となることが多くなります。
案2と案3は校正が難しく明らかにmVレベルの測定に向いていません。
案4と案5ではオペアンプを使用した方が設計が容易と考えられます。
がしかし、ここでは、あえてディスクリート部品(FET)を使用した案4に挑戦します。
よって優先順位は

案4　→　案5　→　案2 または　案3(これらは高周波測定の際に検討する)

とします。(2024/08/05)


3. 1号機

1. 概要
アナログ・テスター(直流電圧レンジ)または直流電圧計に接続して
交流電圧を測定するためのアダプターです。
増幅回路を内蔵しているのでmVオーダーの電圧も測定出来ます。
周波数特性については、当初50Hz〜20kHzを目指したのですが、アッテネータ部の
設計に失敗してしまい、〜500Hzまでとなってしまいました。(ToT)


2. 仕様
1. 測定周波数：50Hz〜500Hz
2. 測定電圧：1mV〜250V(12レンジ)
3. 入力インピーダンス：1MΩ
4. 表示モード：実効値(正弦波)/ピークtoピーク


3. 外観
1. 正面



2. 裏面



4. ブロック図



5. 設計と製作の詳細

1号機の詳細は こちら。(2024/08/05)




4. 2号機

1. 概要
   
2. 仕様
   
3. 外観
   
4. ブロック図
   
5. 設計と製作の詳細
   
   (工事中)
   



5. 3号機